経験やスキルのほか、コミュニケーション能力が問われます

薬剤師の転職市場は依然として売り手市場にありますが、登録販売士制度のスタートに加え、2012年の薬学部6年生の採用開始により、遠くない将来、これまでの求人側と求職側の立場が逆転する日がやってくるのは間違いないでしょう。

そうなれば年収は上げ止まりの傾向が強くなり、希望するエリアでの求人数は減少するでしょう。これから転職活動をスタートさせる方は、「選ばれる薬剤師」を目指して、しっかりとした準備を整えておきましょう。

以前は経験やスキルがあれば、即採用されるケースも少なくありませんでしたが、最近はそうではありません。それでは採用する企業の立場から見て「こんな人はウチではちょっと…」と不採用になってしまうのは、どういうケースが多いのでしょうか?

最も多いのが「挨拶がきちんとできない」、「笑顔が少ない」、「転職の動機が整理されていない」、「将来、自分が何をしたいかを上手く説明できない」、「患者・顧客の目線で考え、伝える能力が欠けている」、「希望年収にギャップがある」などが挙げられます。

このことからわかるのは、経験やスキルに対する採用基準が上昇しているのではなく、患者さんへの服薬指導やQOL向上への働きかけなどに欠かせないコミュニケーション能力が十分ではないと判断されて不採用になるケースが多いということです。

最近は調剤業務に関するオートメーション化が、急速に進んでおります。それに伴って薬剤師を削減することも可能ではないかと考えている経営者も少なくなく、常勤4名を2名に削減する調剤薬局もでてきています。そこで、求められるのは、コミュニケーション能力と心構えなのです。

将来のキャリアを伝える

また、面接でよくありがちな失敗としては、「現在のお勤め先を退職して、転職の決意に至った理由はなんでしょうか?」という質問は面接では必ず訊かれますが、ついつい不満ばかりを口にしてしまうということです。

たしかに、現状の待遇や人間関係の不満を解消するために転職を行うケースがほとんどなので、動機としては全く問題ありませんが、だからといって、面接で前の職場の不満をただ伝えるだけでは、「この人を採用しても、同じ理由で退職してしまうのでは?」と思われてしまいますし、「当社でも、十分ありえることですよ」なんて、突っ込まれるかもしれません。

では、どう答えるのが良いでしょうか? ポイントは転職理由がネガティブなものであっても、「こうしたい」などのポジティブな理由付けに転換して述べることです。

例えば、「通勤に時間がかかって大変…。もっと家の近くで働きたい」という理由が退職理由だとしましょう。これを人事担当者にそのまま伝えると、現状放棄というネガティブな印象を与えかねません。そこで、「通勤に時間がかかるから」→「通勤に割く時間を仕事に注ぎ込みたい」、「自宅の近くが良い」→「地元に密着した服薬指導がしたい」と置き換えてやると、面接官の印象はグッとよくなるでしょう。

薬剤師に特化した大手の人材紹介会社などでは、ご自身では気づいていないセールスポイントの整理、面接に向けてのアドバイスや模擬面接による応答の練習はもちろん、企業との打ち合わせや面接に同行してフォローしてくれるところもありますので、転職活動が初めての方、自信が持てない方は一度相談されてみてはいかがでしょうか。

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