調剤薬局とドラッグストアの求人が活発、復職は今がチャンス

今日の薬剤師の求人は、病院・調剤薬局・ドラッグストア・製薬メーカーの4つに大きく分けることができます。なかでも多いのが調剤薬局とドラッグストアの案件ですが、東京都内の人気エリア(港区や中央区など)は飽和状態に近くなる一方、人材が不足する地方都市では活発な求人が行われている、という地域によるニ極化が目立つようになってきました。

上のグラフは薬剤師の平均年収(注…家族手当、残業代などの各種手当込み)を年代別に表したものですが、男性は30歳前後、女性は30歳後半から管理者になることが多いため、その前後で大きく給与変動しています。諸手当てを除くと400~500万円が一般的な数字で、管理薬剤師の場合はプラス50~100万円となります。

また、女性に人気の高いパートの時給は、需要と供給のバランスで一概に言えないものの、概ね1800円~2500円が相場となっています。午前パートのみ(プラス土日休み)という案件は特に人気が高いため、最近は最低一日は夜の勤務を入れなければ、パートでの採用は難しいとするところが増えてきています。

転職理由では「給与への不満」が依然として多いものの、最近は「自分の能力や専門性を仕事に活かせない」「キャリアを磨く場所がない」など、スキルアップを重視した転職理由が上位を占めるようになってきました。このことは6年制大学卒業生の採用に対する意識の表れと考えられます。

企業の採用活動がピークになるのは、「年末年始の少し前(冬のボーナス)」「4月入職(期末退職~GW)」「盆明け(下期入職)」の3つの時期が一般的です。しかし、これらのピーク時は採用数は多いものの、応募者数も比例して多く、競争率は相当高いのも事実です。

しかし、ライバルに先んじて、早めに転職活動をスタートすれば出会える案件は少ないものの、競争率は非常に低くなります。あまり早すぎると案件が少なすぎて、ご自身の希望条件にマッチした求人を見つけることは難しくなります。目安としては上記のピーク時の2~3ヶ月を念頭に入れて、活動スケジュールを組むとよいでしょう。

全国的に見るとまだまだ薬剤師は不足していますが、薬学部を新設する大学の増加、理系職の人気の高まりなどから、近い将来過剰になることは間違いありません。したがって、出産や育児を期に退職したものの、現在は調剤薬局やドラッグストアへの復職を検討している方は、今がその時かと思われます。

近年は人材紹介会社や大手調剤薬局が主催して、再就職希望の方を対象に基本調剤業務や服薬指導、薬歴管理等などの研修を無料で行う復職支援セミナー・プログラムが増えています。ご自身の経験やスキルに合わせて、複数のコースを用意しているところが多いので、是非ご活用ください。

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