治験を実施する医療機関の業務をサポートするSMO

治験(臨床試験)は、病院を中心とした医療機関で実施されますが、治験参加者の「人権」と「安全性」に問題ないかどうかを審査する為の組織であるIRB(治験審査委員会)の運営や審議資料の作成、契約書の作成、GCP(臨床試験の実施基準)に対応した業務手順書の作成など、その業務は多岐にわたります。

こうした業務を受託して、医療機関での治験が正確、かつ円滑に進行するようにサポートするのが、SMO(治験施設支援機関)です。CRO(開発業務支援機関)が製薬企業の立場から開発業務を支援するのに対し、SMOは治験を実施する医療機関の立場から業務の支援を行います。

具体的な業務内容は、まず医療機関と具体的な内容を詰めて説明・同意文書を作成し、被験候補者を選定して知見の内容を説明した上で、同意を取り付け(インフォームド・コンセント)、被験者リストを作成します。

治験開始後は、服薬状況、生活指導、スケジュールなどについて定期的に被験者のケアを行い、その際に得られた情報を医師やスタッフに伝えるとともに、データを収集・整理して資料を作成します。万一、被験者に重大な副作用が見られた場合には、医師や依頼者である製薬会社に速やかに連絡を行います。

これらのサポートはSMOから派遣されるCRC(治験コーディネーター)が行いますが、医療機関での就業経験がある薬剤師のスキルが活かせる職種のひとつとして、人気の高い転職先となっています。

SMOの多くは80年代から90年代に事業を開始したところが多く、市場規模も全体で数百億円とそれほど大きくありません。しかし、CROと同様に高い成長率を示しており、今後も成長が見込まれます。国内の主要なSMOには大手CROシミックの子会社であるサイトサポート・インスティチュートをはじめ、アイロム、イーピーミント、医療システム研究所、インクロム(国際医薬品臨床開発研究所)などがあります。

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